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オープンデータからの知見(18)天草市 陸編

データを活用するためのソフトウェアの発展と、データを処理するハードウェアの低価格化が、より大量のデータ分析やより高度な可視化を可能にしています。組織においてはデータからいかに知見を得て活用するかということが課題になっているのではないでしょうか。当社でもいかにしてお客様が持つデータを有用な知見に変えるかということに日々取り組んでおります。本コラムでは誰もが利用できるオープンデータの可視化から、どのような知見が得られるかを試していきたいと思います。

さて、突然ですが当社は天草市に地域創生型研究開発拠点を開設したんですよ。
プレスリリース:ジャパンシステム、熊本県天草市に地域創生型研究開発センターを開設
~天草市の自治体業務、地域市民、企業と連携しICTで新たな価値を生み出し地域に貢献~

2回にわたって天草市について書いています。前々回が「海編」前回が「空編」でした。海、空とくれば次は陸ですよね。今回は「陸」に関わるオープンデータから何か新しい発見や知見が得られるかにチャレンジしたいと思います。

前回に引き続き、まずはクイズからです。下の図はあるデータを可視化したものですが、なんのデータなのかちょっと想像してみてください。
amakusaDryViewUpsideDown.png
正解はGoogle社が公開している標高データです。長崎雲仙岳から(北の方角から南に向けて)、海の水を抜いて陸続きになった天草市の姿を可視化してみました。北を上にして、海の水を入れてみましょう(๑˃̵ᴗ˂̵)


amakusaOceanView.png

見覚えのある風景が戻ってきましたね。
さて、海編では「魚」、空編では「飛行機」を取り上げてきました、陸といえば「人」ですよね。まずは「人」についてのデータをみてみましょう。
天草市と陸続きの「上天草市」「苓北町」も含めた地域メッシュ統計を使って人口分布を可視化してみましょう。

populationChoropleth.gif

500メートル間隔の四角形の人口をコロプレスマップという手法で可視化しました。
2000年から2005年で急に居住地域が増えたように見えますよね、別のグラフでも見てみましょう。

:一口メモ:
コロプレスマップ
階級区分図や区画別段彩図とも言われています。統計地図の1つで,統計区ごとの統計量を段階的な色彩で表現します。

populationScatter3D.gif

3Dのグラフを使用して色調に加えて高さで人口を表しました。こちらの図は場所はだいたいしか分かりませんが人口の推移はよく分かりますね。
さて、ここで2回目のクイズです。下の図はあるデータを可視化したものですが、なんのデータなのかちょっと想像してみてください。

floodArea.png

答えは国土交通省の国土数値情報ダウンロードサービス(http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-A31.html)にて公開されている浸水想定区域データの浸水深度をコロプレスマップで可視化したものでした。河川位置を加えてみましょう。

floodAreaRiver.gif

浸水想定区域でかつ人口が多い地域(上図の赤枠部分)を立体図にしてみましょう、本渡(ほんど)という地区なのですが扇状地と呼ばれる地形ですね。

:一口メモ:
扇状地
河川が山地から平野に出て、勾配がゆるく谷幅が広くなったところに運んできた砂礫が堆積し形成される扇状の地形

hondo3dHorizontalRotation.gif

本渡地区の浸水想定区域データは以下の想定でシミュレーションされていました。

浸水想定区域データ説明(データに付随しているテキストから抜粋)
概ね30年に1回程度起こる大雨が降ったことにより町山口川、広瀬川が氾濫した場合に想定される浸水の状況をシミュレーションにより求めたものです。 このシミュレーションの実施にあたっては、想定を超える降雨、高潮、内水による氾濫等を考慮していません、この浸水想定区域に指定されていない区域においても浸水が発生する場合や想定される水深が実際の浸水深と異なる場合があります。

作成主体:熊本県天草地域振興局
指定年月日:平成19年9月19日、広瀬川流域の24時間雨量340mm
指定年月日:平成20年12月5日、町山口川流域の24時間雨量323mm

先ほどの浸水想定区域を立体図に重ねてみます。浸水想定区域を東西(扇状地の傾斜方向)約100メートルごと短冊状の長方形に区切り、それそれの長方形の最低標高から2メートル50センチまで水面を上昇させたアニメーションです。
floodAnime.gif

雨による災害が増えていると感じるのは私だけでしょうか。先日の西日本豪雨(気象庁による命名は平成30年7月豪雨)では浄水場が被害を受けて多くの地域が断水しました。ひどい風邪で1日くらい何も食べれなかったことがありますよね(私だけかもしれませんが)水分に関しては1日何も飲まないと脱水症や熱中症になるのだそうです。 もしもの時に慌てないように家に何日分の飲み物がストックされているかをあらためて確認してみてはいかがでしょうか

今回は天草市に関するオープンデータの可視化から、家の飲み物の確認にたどり着いてしまいました。 みなさんはなにか新しい発見はありましたでしょうか?

本文書記載の図は出典元WEBサイトで公開されているデータを使用して作図したものです。

筆者プロフィール
嫁兼恭輔
キャリアを通してサービスビジネスの企画および立ち上げのプロジェクトに携わる
現在当社にて新しい技術を活用したサービスのプロジェクトに従事

おまけ
当社東京オフィスの募金箱「こんな時こそ助け合おう」
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