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オープンデータからの知見10 関ヶ原の戦いその4(3Dシュミレーション編)

データを活用するためのソフトウェアの発展と、データを処理するハードウェアの低価格化が、より大量のデータ分析やより高度な可視化を可能にしています。組織においてはデータからいかに知見を得て活用するかということが課題になっているのではないでしょうか

当社でもビジネスインテリジェンスソリューションとして、いかにしてお客様が持つデータを有用な知見に変えるかということに日々取り組んでおります。本コラムでは誰もが利用できるオープンデータの可視化から、どのような知見が得られるかを試していきたいと思います。

第10回目は前回に続き「関ヶ原の戦い」に関するデータの可視化で新たな発見や知見が得られるかにチャレンジしたいと思います。

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未来の私たちは勝敗の行方をすでに知っているのですがその過程を3Dシュミレーションで可視化してみます。シナリオと仮定パラメータは以下とします。

シナリオ
守備西軍、侵攻東軍
1.高台に布陣する西軍陣地に東軍各部隊が突撃。(朝8時すぎ福島隊が先陣)
2.侵攻してくる東軍が西軍前線から100メートルの距離から10メートルに達するまでのあいだ西軍から銃撃
3.東軍が西軍前線10メートルまで接近したら鉄砲隊は後退、槍部隊による白兵戦
4.正午過ぎ小早川隊が東軍に寝返り西軍南端(大谷隊)に突撃、続き脇坂隊も東軍に寝返り
5.12時半から午後2時ごろにかけて西軍南側から順次後方の山間に敗走開始
6.午後2時過ぎ西軍島津隊の敵中突破

弾幕パラメータ(東軍突撃時)
・鉄砲手人数:2.5メートル間隔、2名1組の鉄砲手
・射撃可能回数:3発/分(『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』「火縄銃」)
・前線の横幅:150メートル
・東軍が西軍前線100メートルから10メートルまで到達するまでの時間:10分
・命中率:3割

西軍発砲可能な鉄砲手人数:150(前線横幅)÷ 2.5 × 2 = 120
発砲弾丸数:120名 × 3発/分(射撃可能回数) × 10分(発砲時間)= 3600発
被弾者:3600 ×1/3(命中率) = 1200

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白兵戦パラメータ
・白兵戦数:前線横方向2.8m毎に1組
・白兵戦1組どちらかが戦闘不能になるまでの時間:5分

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まずは、西軍、東軍どちらについても良い小早川秀秋の視線から見てみます。
三成は開戦から2時間を過ぎた頃に西軍全軍に総攻撃の合図を出したと言われています。しかしながら家康本陣の後方に現れるはずの南宮山山麓の西軍主力3万はいっこうに現れません。もし、南宮山山麓の西軍が家康本陣の後方から攻めかけていたら秀秋も寝返ることはなかったかもしれませんね

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次は家康の視線から見てみます。家康本人は采配のため家康本隊のかなり前方に陣取っていました。家康の調略の手筈通り、後方の西軍3万は現れず、小早川は見事に寝返り、家康本隊は戦闘に参加することなく勝負はつきました。

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最後に敗戦の将である三成の上方からの視線から見て見ます。

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突然ですが、みなさんご存知の将棋、少しずつルールを変え西洋のチェス、中国、タイ、韓国、日本にあります。この中で取った敵のコマを使えるのは日本の将棋だけだそうです。取ったコマを次の一手で味方のコマとして敵陣に打ち込めるというこの比類ないルール。調略(寝返り)が当たり前だった戦国時代につちかわれたルールなのではないでしょうか
4回にわたり「関が原の戦い」の可視化にチャレンジしてきましたが、なにか新しい発見や気づきはありましたでしょうか

本文記載の図は文中で仮定したシナリオおよびパラメーターを元にジャパンシステム株式会社が「R」というオープンソースソフトウェアで可視化したものです。

おまけ
9月14日の夜からの軍勢の3Dシュミレーション画像をひとまとめに繋げてみました。もしよろしかったらご覧ください。

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